荻柏原土地改良区は大分県西南端に位置する竹田市荻町一円の田・畑を受益として、標高350m~600mの準高原地帯で農業を営む人たちで構成された、受益面積1,080ha、組合員数675名の土地改良団体です。
阿蘇の火山灰土で覆われた台地は深い渓谷を作り、水利に乏しく、トウモロコシや大豆栽培でその日暮らしという郷土の状況を一変させたのは土地改良事業によるかんがい用水路の造成でした。
隣県の熊本県高森町から水利を引くために資金の調達や水利権の獲得、深山幽谷の未踏の地を分け入り、過酷な自然環境を克服した一大事業は「東の天竜」「西の荻柏原」称される難工事でありました。
大正15年に竣工した水路延長248Km、隧道27Kmからなる水利は地域農地を潤し、当地は大分県有数の農業地帯として発展してきました。
昭和に入り、用水の安定供給を目的として県営事業で造成された「大谷ダム」、大規模圃場整備による農地・農道・水路の改良により地域農業は飛躍しました。
現在では稲作のほかに、トマトやピーマンといった施設野菜、ダイコン・キャベツ・白菜といった露地野菜の産地として西日本有数の生産地として成長してきました。
また、現在、実施されている国営大野川上流農業水利事業で造成される「大蘇ダム」からの水利は新たな農業の展開が大きく期待されています。
受益面積 | 1,080ha (水田600ha、畑480ha) |
組合員数 | 675名 |
役員 | 15名 (理事12名、監事3名) |
総代 | 32名 |
水路取締人 | 15名 |
連絡員 | 19名 |
職員 | 4名 |
(2018年5月31日現在)